SE制作イベントレポートその1
大福さん(@dfk_ohnuma)が主催のサウンドエフェクト制作イベントがありました。SEだけでなく、DAWの使い方としても勉強になりました。そのときのメモ起こしです。
準備
- 今回使うDAWは、FLStudio(https://www.image-line.com/flstudio/)。Free版には、保存したファイルを読み込めなかったり、終了時毎回製品版への案内が入ったりしますが、それ以外はほぼ制限はないので、SE制作についてはこれでも十分有用。なお、ライフタイムフリーアップグレードという独特のライセンス形式をとっており、約3万円ほどの投資で一生使えるので、懐に余裕があれば買いきってしまうのも手。あと公式マスコットFL-Chanがかわいい。
- 簡単にピコピコサウンドを作れるmagical 8bit Plug(http://www.ymck.net/download/magical8bitplug/index.html)というVSTプラグインを使います。ダウンロードのうえ解凍し、magical8bitPlug3.dllをプラグインフォルダ(32bit版は「C: > Program Files(x86) > VstPlugins」、64bit版は「C: > Program Files > Common Files > VST2」がたぶんデフォルト)にコピーします。要管理者権限。
- 上記プラグインを使えるようにするため、Refreshを行う必要があります。FLStudioを起動し、メニューバー「ADD > MorePlugins」からSelect generator pluginウィンドウを呼び出し、ウィンドウ下部「ManagePlugins」からPluginManagerを起動します。そのウィンドウ左上「StartScan」を実行し、処理が終わるまで待ちます。
- 今回使う範囲でのUIの大雑把な理解
音を出してみる
- インストゥルメントにmagic8bitPlugを設定します。インストゥルメントのボタンの上で右クリックしたメニューからInsertを選べばチャンネルが増えます(Replaceならチャンネルを増やさず置き換えに)。ここのメニュー(チャンネルラック)にmagic~がない場合はmore pluginsから選べばOK。チャンネルラックに常設したいときはADDします(こちらの記事など参照)
- FLStudioは、パソコンキーボード配列に鍵盤の配置が模してあります。適当に1音鳴らしたいときは好きなキーを叩いてみるといいです(音がならない場合は実在しない黒鍵部分だと思います)。
- ステップシーケンサの右半分に並ぶ16個のボタンは、1小節を16分割したリズムエディタです。ここを左/右クリックでオン/オフぽちぽちやるだけでリズムが出来上がる優れもので、これだけでのも楽しいですが、音の高さも同時に変更するならピアノロールが便利。先ほどインストゥルメント上で右クリックしたときに出たメニューの、一番上にある「Piano roll」を選ぶとピアノロール画面が出てきます。
- 1でインストゥルメントを設定したときに出てきたシンセサイザー(正確な言い方ではないかもしれません…)とピアノロールで、簡単な1小節の音を作ってみます。なお、SEに関していえばテンポは(作りたいものにもよるでしょうが)超ハイテンポくらいでちょうどいい聞こえ方するみたいです。当日は500くらいで設定してました。
- magic8bitPlugのシンセサイザーにおけるツマミでは、大体次の調整ができます。色々いじっていい感じの音にしましょう。
- OscKind:波形そのものの変更
- Volume:音量、そのまんま
- Attack:最大の音量に達するまでの時間
- Decay:次のSusLevelまで減衰するまでの時間
- SusLevel:最大音から減衰後、維持される音量
- Release:音の入力がなくなってからゼロになるまでの時間
- BendRange(当日説明なくってちょっとわかりません…)
- SweepSwitch:同じ音入力のまま途中で波長を上げたり下げたりする
- SweepTime:上のSweepSwitchが機能しはじめる時間
- 必要に応じて書き出します(メニューバー「FILE→Export」)。今回はwavの例ですが以下に変更した点を書いておきます。
- Project typeのMode:ステップシーケンサで作ったパターンを書き出すか、(今回は使ってない)Playlist上で編集しているFull songで出力するかを選択します
- WAV Pitch depth:16bit、24bit、32bitが選択できますが、一般的なサウンドは16bit設定でOK
- Quality:デフォルトは16point sincとかになってますが、もっと高品質に出力できます。高すぎる設定だと処理に時間かかるかもよ、みたいな警告は出ますが、今どきのPCなら512-point sincで余裕とのこと
これで作曲→出力ができました。ここまでの操作でも特徴のあるサウンドが作れますが、これをミキサーにかけることで、さらに濃い味付けができます。(気力があれば)次回はミキサーを使って変調するところのメモを書く予定です。